国の英語教育改革により、今後は読み書き重視からリスニング・スピーキング重視へ、そして小学校から英語の授業が開始される予定です。今まで以上に英語が重要視されているなか、子どもにはどのように教えればよいでしょうか。本記事では早期教育を実践しているカルロスさんに、アルファベット、英単語の教え方を解説してもらいました。
英語教育の変化
今、英語教育を取り巻く状況は大きく変わりつつあるのは皆さんご存知だと思います。文部科学省が主導して2014年から英語教育改革を実施しており、新たな英語教育を本格展開することを目指しています。これまでの英語教育との大きな違いは「英語によるコミュニケーション能力を確実に養う」ということです。
これまでの読み・書き重視の英語教育からリスニング・スピーキング重視の英語教育に変わります。さらに、小学校中学年から週1~2コマ程度、小学校高学年では週3コマ程度の英語の授業が実施される予定です。
子どもにとっては英語の試験科目としての重要性がこれまで以上に高まり、英語は今以上にしっかりとした習得が必須となると予想されます。
2歳から英語教育を開始
わが家の長男が生まれたのが2013年ですので、改革はまだ始まっていませんでしたが、妻は英語教育をしたいと考えており、2歳くらいから始めました。
現在年長ですが、ディズニー映画は字幕なしで楽しみますし、「Stars and Planets (Ladybird)」は読み聞かせではなく自分で声に出して読めるようになっています。
ここから具体的な教え方について、わが家で実践した方法をご紹介します。
アルファベットの読み
英語を習得する、はじめの一歩はアルファベットを覚えることです。これは、我々親世代が習ったときと同じですね。アルファベットの大文字と小文字を、横線が4本引かれた英語専用のノートにひたすら書いたような記憶がうっすらとあります。長男は2歳から始めましたが、もちろんいきなり書く練習ではなく、初めはアルファベットの読み方をカードや表を使って覚えました。
これに関しては、とくに教え方で工夫をした点はありません。隙間時間を見つけては繰り返し短時間ずつ教えました。時期的には、ひらがなを覚える頃と大体同じです。また、カードだけではなく、無料の英語ソングアプリをかけっ放しにして英語に親しむようにしました。
教える文字は大文字に限定しました。いきなり大文字と小文字の2種類があることを教えるのはハードルが高いかなと思ったからです。もしかしたら、同時に教えることもできたかもしれませんが、急いでいるわけではなかったので、まずは大文字からにしました。読み方を覚えるのに、確か3~4カ月程度かかったように記憶しています。そしてそれが終わった段階でアルファベットの書きに移行しました。
アルファベットの書き
「書き」をするためには、鉛筆を持てることや、机に向かって何か作業をすることに慣れている必要があります。これは英語の学習とは無関係にある程度できるようになっておかなければなりません。鉛筆は公文から発売されている少し太めで濃い字のかける子ども用の鉛筆を使っていました。また、書く練習をするためのプリントは市販の教材ではなく、自作のプリント(冒頭の画像)を使いました。
どのお子さんにも当てはまるかと思うのですが、3歳前後の子どもは机に向かう習慣もあまりついていないですし、気分のむらもあるため書く練習をする時間が短くなりがちです。そこで、書く練習に興味を持ちやすくするために、練習するアルファベットの横に、好きな絵本のキャラクターを添えたプリントを用意しました。また、市販のプリントだと長男にとっては少し小さめだったので、大きい文字で練習するために自作プリントを使いました。
英単語
英単語を覚えるために、わが家で使用した英語教材は「ペンがおしゃべり!ベビー&キッズえいご絵じてん500」です。似たようなものが複数あるのですが、わが家はこれを使っていました。絵がカラフルでかわいく、また有名な歌も入っていたため、子どもが興味を持ちやすかったです。半年くらいはこれで遊びながら単語の学習をしていました。
4歳くらいからは「Leap Frog Letter Factory」という、英語圏の小学生向けのアニメも見るようになりました。Leap Frogシリーズは英語圏の子どもたちの英語教材で、下手に日本人向けにつくられていない点がよかったです。
このLetter Factoryではフォニックスを学びました。フォニックスは子どもに読み方を教えるために広く用いられている方法で、発音と文字のパターンとの対応を学べるので、正しい発音が身につきやすくなります。
例えば"a"の発音は「ア」のようになることを学んでいくわけですが、退屈させない構成になっており、長男は毎回大喜びで見ていました。
まとめ
日本語の習得と同じように、英語についても2歳児からでも始めることはできます。もちろん完全英語の環境にはできないので、ネイティブの子どもと同じレベルではありませんが、英語ソングのかけ流しや英語DVDを見せることで、その環境に近づけることは可能です。
【筆者・自己紹介】
3歳4カ月と5歳11カ月の子どもを持つカルロスです。勉強ができれば子どもの将来の選択肢が広がるという考えのもと、子どもらしくのびのびと健やかに育てるだけではなく、いわゆる早期教育に妻と二人三脚で取り組んできました。少しずつ効果が出てきていて現在、2人の子どもは以下に示すところまでできるようになっています。
長男(5歳)
算数:小学校6年生までの算数は一通り終わっており、今は復習および習熟段階。
国語:6年生の漢字の読みができ、2年生の漢字まで書くことができます。
英語:ディズニー映画を字幕なしで読むことができます。
長女(3歳)
算数:繰り上がりのある足し算ができます。
国語:ひらがなの読み書きができます。
英語:アルファベットの読み書きができ、簡単な単語なら言えます。