小学校受験で定番の人気を誇る桐朋学園小学校は、東京都国立市にある共学の私立小学校の名門です。昭和34年の開校から、多くの優秀な卒業生を輩出してきた桐朋学園小学校はどのような特色をもつ学校であり、どのようにお受験対策をしていけばよいのでしょうか。
桐朋学園小学校の教育方針
オフィシャルサイトでは、桐朋学園小学校の教育方針として「基礎学力を充実する」「心身を鍛える」「情操を養う」の3つが掲げられています。
基礎学力を充実するという観点でユニークなのは、多くの小学校と異なり、いわゆる通知表はありません。画一的なペーパーテストで点数をつけず、本質的な基礎学力や問題解決の能力を磨くように指導されます。
心身を鍛えるという意味では、国立駅という比較的都心から離れたロケーションかつ駅から15分の通学を毎日することで、子供の基礎体力が養われます。また、放課後に1時間程度、屋外でどろんこになってあそぶ時間が設けられています。
情操教育という観点からは、雑木林に囲まれた自然豊かな環境で、上級生と下級生の絆をはぐくむ方針がとられています。
卒業生の進路は
小学校は共学ですが、中等部から別学となります。思春期になるに伴い、それぞれ男子女子に適した専門的な教育をしたほうが伸びる、という考え方からでしょう。女子の卒業生は、調布市若葉町の桐朋女子中学校・高等学校に進学します。男子の卒業生は、小学校と同じ敷地にある桐朋中学校・高等学校へ進学します。
桐朋学園の入試情報
倍率・スケジュール
平成29年度は男子9.9倍、女子は倍率5.7倍であり、毎年受験者数は増加の傾向にあります。
毎年5月中旬に学校説明会、出願手続きが10月1~3日、試験日が11月5日ごろから8日ごろまであります。いわゆる「1日校」ではなく、併願もしやすいのも人気の理由のひとつでしょう。合格発表は11月10日ごろに専用サイトで行われます。
試験科目
試験科目は、一般的なペーパーテストと親の面接はなく、2日間で子どものいろいろな力を試す、ユニークな課題が出題されます。
まず、制作活動で指示行動を守れるか、想像力、手先の巧緻性などが試されます。切り貼りや皿、コップ、箱、などの材料を使った立体工作などです。
続いて、ルールにしたがって指定されたゲームや遊びを行う、という行動観察があります。遊びの中での行動が観察されますので、つけ焼き刃では対応できず、子どもたちの本当の性格や個性が観察されることになります。
日頃から社会性やコミュニケーションを伸ばすような教育を心がけ、こうした試験を突破できるようにしましょう。
最後に
自然の環境のなかで、骨太で個性豊かに子どもを育てていける桐朋学園小学校に、ぜひチャレンジしてみましょう。