高級住宅街の田園調布にある田園調布雙葉小学校は、キリスト教教育に基づき女子教育を行う老舗の女子校です。付属の幼稚園から高校までの一環教育を行っており、生徒はおっとりとしたお嬢様タイプのお子さんが多いようです。この記事では、田園調布雙葉小学校の特色と受験対策をご説明します。
学校の特色
キリスト教の愛の教えに基づき、信仰心や祈りを大切にした教育を行います。同じ雙葉小でも、進学に力を入れている四谷雙葉とは違ったカラーを持ちます。母親のための聖書講座が月1回、父親のための一泊研修など、父母の学校行事への協力を求める点も特色です。幼稚園からの内部進学者も多く、働くママよりは専業主婦のご家庭が多いようです。とはいえ、3割は共働きなので、職場の理解があれば通学は不可能ではありません。
進学はほぼ全ての生徒が、付属校である田園調布雙葉中学校・高等学校に進みます。
ミッション系の女子校らしく、週1回の宗教の授業と、週2回の英語の授業があります。
受験スケジュール
約65名の募集枠です。外部受験という意味での進学率が、四谷に比べて近年伸び悩んでいるので、倍率は現在あまりないといわれています。とはいえ、少人数の児童をじっくり見てくれる教育内容には定評がありますので、わが子をぜひ雙葉で学ばせたいというご家庭にとってはむしろチャンスといえるでしょう。
願書配布はやや早めに7月からスタートするので、余裕があるうちに取得してしまいましょう。受験日は11月1日で、人気校の考査日が集中する、いわゆる「ついたち校」です。志望度の高さに応じて、1日はどこを受けるか熟考が必要です。合格発表は11月3日、入学手続きは5日となります。
試験内容
オーソドックスな試験内容で、ペーパーテストは図形・数量・常識・言語・推理・思考・話の記憶から満遍なく出題されます。ミッション系女子校の特徴で、ペーパーテストのボリュームは多めです。そのほか、グループでの行動観察と個人での指示行動が出題されます。
指示行動では、風呂敷包みやひも通しなど手先を使った課題がでます。風呂敷は最近使われなくなってきましたが、複数の学校で出題されているので、練習しておきましょう。
集団行動ではグループでものづくりをしますが、ものの貸し借りを譲り合ってできるかといった協調性やリーダーシップなどの過程が評価されており、できあがったもの自体は審査対象ではありません。
生まれ月順に受験番号が割り振られ、考慮されるため、早生まれのお子さんでも不利になることはないようです。
受験経験者のひと言
雙葉のなかでも、ゆったりおおらかな校風という印象を受けました。女の子らしく育てたいというご家庭には向いていると思われます。学校から60分内の通学制限がありますので、確認しておきましょう。
最後に
おおらかでゆったりと子どもたちを育んでくれる田園調布雙葉小学校、ぜひチャレンジしてみてくださいね。