東京女学館小学校は、明治維新の英雄・伊藤博文が、日本の貴婦人を育てたいという考えのもとに設立した学校です。渋谷の白鳥とうたわれる清楚なセーラー服姿に、娘をぜひ通わせたいと考えられる親御さんも多いのではないでしょうか。この記事では、日本の伝統文化を身につけた、国際色豊かな女性の育成を目指す東京女学館小学校について、学校の特徴と受験の対策をご説明します。
東京女学館の特徴
東京広尾という都心部にありながら閑静な場所に、小中高一貫教育の場として開かれました。以前は女子大が付属していましたが、現在は付属の女子大はありません。そのため、高校卒業後は外部進学となります。
特色
東京女学館の特色は、「すずかけ」「つばさ」「国際理解」の3つのキーワードで説明されます。
「すずかけ」というプログラムでは、茶道や華道など日本の伝統文化を子ども達に教え、礼儀、作法、心得を身につけます。
「つばさ」ではIT教育などを施し、「すずかけ」で学んだ日本女性としてのたしなみを海外に伝えるプログラムになります。
「国際理解」では、英語教育や異文化を学び、真にグローバルな女性となるための素地を育みます。
充実した設備
私立の女子校のなかでも比較的学費が高いこともあり、裕福な家庭の子女が多い印象です。校内設備も重厚なものが多く、講堂のステージではフルオーケストラが演奏できる広さがあります。また、ビオトープや温水プールなどの校内設備も充実しています。
受験情報
受験方法はAO型と一般型の2種類
東京女学館を第一志望とするAO型と一般型の2種類の受験方法があります。2つを併願してもよいですし、片方のみを選択してもよいです。
AO型のほうが一般型よりも倍率が低く受かりやすいのですが、その代わり内定が出ると基本的に辞退ができません。推薦者の推薦状をいただいての受験となるので、推薦者の立場を悪くしてしまわないように、よく考えてから受験を決めましょう。
募集枠は、AO型女子45名(内3名が帰国子女枠)、一般型が女子35名となります。受験者数は毎年400名程度で、倍率は5倍です。女子校のなかでは、平均的からやや高めの倍率です。
受験スケジュール
試験の日程ですが、保護者のみの面接が10月中旬にあります。いかに東京女学館の教育方針に理解を示し、学校と一緒に子どもを育てていこうと考えているかが問われます。
子どもの試験日は、AO型が11月1日となり合格発表は即日です。いわゆる「ついたち校」といって、この日に軒並み人気校が試験をしますので、本命の学校が2つ以上ある場合は併願が難しくなります。AO入試ということで、東京女学館が第一志望の場合に受験しましょう。
一般型は11月2日または3日に試験が行われ、合格発表は3日になります。
受験内容
考査内容はペーパーテスト、集団での行動観察、運動テストで、約2時間です。
行動観察は、学校の方針である「他者を思いやる心」を持ってお友だちと協力しながら指示行動がとれるかがみられます。特に女子校の行動観察では、強い自己主張よりも周りを見て自分の役割を果たせる協調性が重視されることが多いようです。
また、東京女学館は、運動考査の難易度が高めです。過去には鉄棒に何秒間ぶら下がっていられるかという基礎体力を問われる問題も出題されました。
受験経験者の感想
東京女学館では複数回の学校説明会を行っており、10月にはバザーもあります。OGは上品で落ち着いた印象の方が多く、一度足を運んでみると学校の雰囲気がよくわかると思います。女子校には珍しく特定の宗教がありませんので、ミッション系以外をご希望のご家庭にもおすすめです。
まとめ
国際色豊かな真のヤマトナデシコを育てる東京女学館小学校、ぜひチャレンジしてみてくださいね。