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足し算を楽々理解するために就学前に身につけたい3つのポイント

算数の早期教育(就学前編):数の概念を理解する

算数の早期教育(就学前編):数の概念を理解する

もうすぐ春。4月から小学生になるお子さんを持つ親御さんもおられると思います。小学生になると本格的な勉強が始まります。小学生らしくのびのびと過ごしてほしいと思う一方で、特に算数の勉強についていけるかどうか心配になる方も多いでしょう。そこで、就学前に準備しておきたい3つのポイントをご紹介します。

なぜ算数が苦手になる子が多い?

ベネッセ教育総合研究所がおこなった「小学生の計算力に関する実態調査2013」によると、算数が「好き」(「とても好き」+「まあ好き」、以下同様)と回答した児童の割合は小学校1~3年生までは8割前後ありますが、小学校4~6年生にかけて低下し、小学校6年生では約6割まで低下しています。他の教科の場合、小学校6年生になっても「好き」の比率は約7割あるので、算数は学年が上がるに連れて脱落してしまう子が多くなっていることが分かります。

これは算数という教科が「AがわかったらBがわかり、BがわかったらCがわかる」というような積み上げ式の学習を必要とする教科であることが一因といわれています。したがって、算数の勉強は簡単なところからひとつずつ確実に理解することが求められます。

もちろん小学生になってから算数の勉強を開始するのもよいですが、授業を聞いただけで理解できる子ばかりではないと思います。スムーズに算数の学習が進むように就学前にできるところから先取り学習をしておきたいですよね。次項からは、就学前におこなえる算数の勉強方法をご紹介します。

算数とは何か

具体的な算数の勉強方法に入る前に、少し算数(中学生からは数学)とは何かについて考えてみましょう。例えば、ボールを空中に放り投げたときの軌道は2次関数の数式で簡単に表すことができます(空気抵抗を無視できれば)。ですが、このボールの軌道を、数式を使わずに言葉で説明するのは難しいですよね。つまり、「数学」とは世の中の複雑な事柄(具体的な事柄)を数式という抽象的なもので表現するための道具といえます。そして、「算数」はその「数学」の基礎といえます。

例えば足し算では
具体的な事柄
「A君はリンゴを3つ持っています。B君はリンゴを2つ持っています。A君とB君のリンゴを合わせると5つになります。」
算数の式
「3+2=5」
というような、抽象化をします。

もちろん、大人にとってみたら本当に簡単ですよね。ですが、算数の式を言葉で説明してすんなり理解できる小学校1年生はあまり多くないでしょう。

数の概念を身につけよう

なぜ小学校1年生の児童にとって足し算は難しいのでしょうか。実は、というか算数の教科書を見てみると分かりますが、小学校の学習においても、いきなり足し算に入るわけではありません。足し算を学習する前に「数」の学習をします。この「数」の概念がしっかり身について、初めて足し算の学習をスムーズに進めることができるのです。

では「数」の概念とは何でしょうか。これは、「数字がものの数(個数・量)を表している」ことを理解する事です。
つまり「リンゴが3つ書いてある絵を見たら、それを“3”という数字で表す」ことを理解することです。

なぁーんだ、簡単じゃないかと感じると思います。そう、確かに簡単です。でも何も知らない子どもがこれを理解するためには、きちんとステップを踏むことが必要です。具体的には、3ステップ程度踏むのがよいでしょう。

1.言葉として数字を覚える

「い~ち、に~、さ~ん、し~、・・・きゅ~、じゅう」と順番を間違えずに数えられるようになることです。
ひらがなやカタカナを書けない子供が言葉を話せるようになるのと同じです。子供は記憶力がよいので特に苦労することなくすぐに覚えてしまいます。でも、これは、言葉として数字を知っているだけの状態です。

2.文字として数字を覚える

言葉として覚えた数字と文字を対応づけます。つまり、「いち→1」、「に→2」…というように、数字の読み方を理解することに相当します。
1と2ができると、子供は「世の中には数字と呼ばれるものがあり、それは文字で表現できるんだな」というところまで理解できることになります。けれども、この状態でもまだ数字がものの数と関係していることは理解できていません。

3.数字とものの数が関係していることを理解する

これを習得するのが最も時間がかかります。これを理解するためには、例えばアメをあげるときに「1つあげるね。」とか「2つあげるね。」などと、実際にアメを手に取り、数字を言葉に出してあげるのがよいでしょう。ですが、そのような教え方だけでは教える機会が限られてしまうので、カードを使って教えるのもよいと思います。

具体的には表面に数字(例:5)、裏面に数字の具体的なもの(例:りんご5個)が書かれたカードです。そして、裏面を見せて「これは何個?」と問題を出します。このようにすれば、数字とものの数が対応していることを理解できているか確認できます。このとき、ものの数を指で数えてもよいのですが、パッと絵を見ただけで数字が言えるようになっていると望ましいです。

ちなみに、足し算がスムーズにできるようになるには、具体的なものの並べ方を工夫した方がよいです。ランダムに並べられているとパッと見ただけでは数を把握しにくいので、横一列、5より大きい数については2列に並べた方がよいです。これについてはまた別の記事で書こうと思います。

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勉強を始める時期

各ステップの勉強を始める時期ですが、

  1. 言葉をある程度流暢に話すようになったら、教えることができます。大体3歳くらいから始められるでしょう。
  2. ひらがなやカタカナ等の文字に興味が出てきたら開始できます。
  3. 日常生活の中で適宜やってもよいですし、カードを使うのは年長さんであれば十分にできると思います。

基本的にはお子さんの発達に合わせて調節していただくのがよいと思います。

まとめ

算数の勉強は「数」の概念を理解することから始まります。
「数」の概念を理解するというのは「数字を言えるようになること、数字を文字として認識すること、数字と具体的なものの数の対応ができていること」です。
このことを念頭におき、適宜お子さんにあったやり方で勉強を進めてみてはいかがでしょうか?

<東大卒の父親が取り組む、早期教育の実践>
--長男(5歳)--
算数:小学校6年生までの算数は一通り終わっています。
国語:6年生の漢字の読みができ、2年生の漢字まで書くことができます。
英語:ディズニー映画を字幕なしで読むことができます。
--長女(3歳)--
算数:繰り上がりのある足し算ができます。
国語:ひらがなの読み書きができます。
英語:アルファベットの読み書きができ、簡単な単語なら言えます。
という成果を出した教育方法を探るシリーズです。